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アルミニウム合金

このページについて

このページは、高森太郎がノート的に何でも書くページです。

主に勉強したこと自分が知った知識や方法などを中心に書き留めています。キーワードページであっても私が一人で独占的に書いていますので間違ったことが書いてあるかもしれません。ご承知の上ご覧ください。(メインのブログ型コンテンツはこちらから)

アルミニウム合金

概要

アルミニウムの合金。

アルミニウムそのものは、アルミニウムの方に書いてあります。

昔「軽くて強くて美しい」とか言うキャッチコピーがあったそうで、20世紀になって急速に利用が増えた、などと比べると比較的新しい金属である。

アルミニウム合金は、純アルミに、

等を添加して合金化した物である。

軽くて強くて美しい?

合金・熱処理などにもよるが、場合によっては鋼材料よりも2倍近い比強度?を示す。この点から「軽くて強くて美しい」などと言われるが、実はこれは半分本当で半分嘘…今となっては違うと言う事もあるらしい。

個人的には「安価で軽くて強くて美しい事もある」ぐらいにしておくといいんじゃ無いかなーと思う。

軽い?

密度は約2.7g/cm3であり、鋼のそれと比べると軽い。

しかし近年はマグネシウムが実用金属として使える様になってきている事、場合によってはエンジニアリングプラスティックや複合材料が使われるようになってきている事から、実はかつて言われたほど圧倒的で無くなってきているらしい。

しかし価格そのほかの面を考えると、これは今でも一番のメリットである。

強い?

強さの定義による。

引っ張り強度・耐力

引っ張り強度は、合金によっては炭素綱・鋼並に強度がある物がある。(ジュラルミン系の析出硬化系アルミニウム合金など)この点では強い。ただ、最強のアルミニウム合金とばれる超超ジュラルミン等は脆かったりするので合金によって差がでかい事には注意が必要。(これは星の数ほど種類のある鋼よりは見通しがきくとは個人的には思うけれど)

これらの事から、合金の種類によっては鋼よりも比強度が高い。

実はこの種類によっては、と言うところがくせ者で、一般にアルミニウムは軽くて強いと言うイメージがあるが、そのイメージとは違ってしまっていて、実際には鋼の方が有利なのに、軽いくて強いと言うイメージばかり先行してしまい、うまくいかない事もある。

この顕著な例がアルミホイールがよく上げられる。

アルミホイールの一般的な物はダイカスト鋳物という製法で製造されるが、このダイカスト鋳物は

  • 非常に生産性が高く安価である
  • 高圧で溶けたアルミニウム合金を入れるため空気を含みやすく、巣ができやすい。
    • この特徴から、通常のダイカスト鋳物は航空宇宙関係では使われにくい。特に宇宙関係で製品に巣があると言うことは破断を意味するので完全に駄目。
  • 金属が自由な状態になっているため強度が弱い。
  • 薄肉成型が難しい。

と言った特徴から、一般的にホイールに使われる鋼よりも比強度が劣る。

そのため、単純に安価なアルミホイールは、ホイール並の強度を出すために肉厚で、結局ホイールよりも重かったりするのだ。

よバスや大型車などが鍛造アルミホイールを掃いているのはこの点による。鍛造すると言うことは加工硬化などによって調質され強度を増す。このため鍛造ホイールはダイカストの鋳造ホイールよりも強度が高く軽量にできるためである。これであればかなりの重量低減効果が得られる。

実際には、近年はこの普通のダイカスト法の弱点を補うやり方が行われており、鋳造ホイールの全てがホイールより重いと言うことは無いし、ホイールも厚い事があって単純には言えないのだが、例としてはこういった事がある。

固さ

固さ、変形のしやすさは、いくらがんばっても同じ形状ではには勝てない。

この点はよくアルミホールなどでは言われ、単純には縁石などでタイヤのホイールをこすったとしても、ホイールならほとんど傷が付かないが、アルミホイールでは同じ規定の強度があるはずなのにがりッと削れてしまう。

また、どんなに軽量化した車でも、ボディまでアルミ板金に変わることは(特殊な車を除き)ほとんど無い。

これはなどに比べてアルミの方が圧倒的に柔らかいためである。

一般的にアルミニウムのこの柔らかさをカバーするために、陽極処理(アルマイト処理)を施したり、あるいはさらに特殊なコーティングをして鋼並の表面の固さを出したコーティングなども存在するが、全体の変形のしやすさ、しにくさと言ったレベルでは圧倒的にの方が有利である。

これは元素によって決まるためどうしようも無い。そのため形状で工夫して使う。

耐食性

アルミニウムは基本的に油などで潤滑しなくてもさびないというイメージがある。これは空気中では表面に薄い酸化皮膜が形成されるため、それより深くまで浸食されにくいという特徴からであるが、これはあくまでも空気中での事であり、特に機械に使う時は生のまま使う事はさけた方が良い。

また注意が必要なのは電腐である。

アルミニウムは電気を通しやすい物質である。一方鋼はアルミに比べてでは大幅に電気を通しにくいが電気を通す。

一般的に電気的特性が異なる電気を通す素材を絶縁せずにそのまま取り付けるとさびるが、アルミとは同じぐらい使われる金属であるため、この電食が問題になりやすい。

こういった特徴から耐食性も鋼やマグネシウムなどに比べるとだいぶマシではあるが、注意が必要である。

疲労強度

アルミニウムは一般に疲労に弱い。というのは、引っ張り強度、及び鋼に比べて弱いと言う意味である。

そのため、アルミニウムには特に高い管理が必要とされる。

また設計などにおいては、そういった疲労強度のデータベースを参照するのが良い。(MIL-HBDK-5,MMPDSなど)

美しい?

アルミニウムが美しいと言われる理由は、その酸化皮膜が光沢を持つ白色であるからと言うほかに、陽極処理(アルマイト処理)によって様々に美しい着色ができることもあると思う。

ただ、最近だと実用金属の範囲に入ってきたマグネシウム合金を簡単に着色できる手法が開発され実用化の域に入ってきているなど、絶対の物でもなくなってきている。

アルミニウムJIS規格

JIS2**** 高力アルミニウム合金

一般にジュラルミンと呼ばれる。

A2017がジュラルミン、A2024が超ジュラルミンと言われ、炭素鋼と同等以上の引張り強さがありながら軽い。

超々ジュラルミンと比べると若干強度は落ちるが、加工性はこちらのほうが良く、粘りもある。一般的によく使われる。

JIS5*** 耐蝕アルミニウム

耐食性・溶接性が良いアルミニウム合金。流通性が高く、使いやすいので多方面に使用される。

値段的にも使いやすい。

JIS6*** 熱処理型耐蝕アルミニウム

熱処理性が良い耐蝕アルミニウム熱処理性がよいので、熱処理が必要な用途に向く。

ただし5***系に比べて値段は高い。

JIS7*** 超々ジュラルミン

最強のアルミニウム。一般的な炭素鋼を上回る引張強度がある。

しかし若干もろく伸びが悪く、溶接性・加工は少し難しい。また疲労強度に注意が必要。

AC** 鋳物用アルミニウム合金

鋳物用のアルミニウム合金である。AC4C等。

ADC* ダイカスト鋳物用アルミニウム合金

ダイカスト鋳物用のアルミニウム合金である。ADC4等。