高森太郎のノート

このページについて

このページは、高森太郎がノート的に何でも書くページです。
主に勉強したこと、自分が知った知識や方法などを中心に、適当に、メモ的に、書き留めてます。

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2016年06月10日 (金曜日)

[]PDFの中身(コンテンツやJavascript)を手動で修正しやすくする「qdf」を作るには PDFの中身(コンテンツやJavascript)を手動で修正しやすくする「qdf」を作るには - 高森太郎のノート を含むブックマーク はてなブックマーク - PDFの中身(コンテンツやJavascript)を手動で修正しやすくする「qdf」を作るには - 高森太郎のノート

背景

PDFはきちっとテキストエディタで書けば、実は手書きも可能な優秀なフォーマットなのだが、実際にはプログラムから出力されることが圧倒的に多い。

ただ、中身を確認したり、テキストエディタで修正をかけたりしたい場合がある。特に特殊なPDFを扱うライブラリやソフトなどを使うほどではない簡単な修正などはこちらの方が早い事もある。

さらに、PDFにはJavascriptを内蔵できるのだが、このJavascript、実はバージョンごとに結構な仕様の差があり*1、動かない事がしばしばある。昔作ったものの、中身を確認して修正をかけなければいけない事がある。*2

この場合、単純にPDFをテキストエディタで開くだけだと、通常はコンテンツの圧縮や、ストリーム化*3がされているとそのままでは読めない。

そこで、エディタで修正しやすく分解する。

手法

qpdfを使わせて頂く。(Artistic License 2.0のオープンソースソフトウエアである)

http://qpdf.sourceforge.net/

このようなライブラリを作り、公開してくださる作者の方に感謝しながら、利用させて頂く。

単純には

qpdf --qdf <元のPDFファイル> <出力するファイル名>

とするだけでよい。そうするとテキストエディタで読み込むことができる。

このとき、日本語などの多バイト文字が設定されている場合には、文字コードを適切に(UTF-8など)にする必要がある。

このqdfモードに変換されたデータは、全てPDFの仕様に従っているわけではないものの、そのままPDFとして観覧が可能である。

元に戻すには、

qpdf --object-streams=generate <qdfモードにしたPDFファイル> <出力するファイル名>

とするなど、もう一度qpdfを通すと元に戻る他、同梱されているParlのスクリプト「fix-qdf」でも戻せるようだ。

そのほか

qpdfには他にもいろいろな機能があり、無償ライブラリながら暗号化をかけることができる。他の暗号化できるライブラリだと可能でも最新の規格に合っていなかったりすることがあるが、鍵長が256bitと言う強力な暗号化も利用でき、ありがたい。

qpdf --encrypt <ユーザーパスワード> <オーナーパスワード> <鍵長( 40, 128, or 256) <暗号化オプション> <元のPDFファイル> <出力するファイル名>

オプションはたくさんあるので、--help などしてヘルプの参照をしてほしい。

解除するときは

qpdf --password=<パスワード> --decrypt <元のPDFファイル> <出力するファイル名>

で可能だが、当然ながらユーザーパスワードとオーナーパスワード、両方のパスワードを忘れると原則的には逆立ちしても開けなくなるので、パスワードをつけるときはもとのパスワードをつけていないデータは残しておくこと。*4

*1:主にセキュリティの強化のためだと思われる。以前だと外部と無秩序に通信するコード、他のファイルを操作するコードとやりたい放題だったが、だんだんと仕様が集約されてセキュリティ的にやばげな機能は使えなくされている様だ。その結果、以前はデフォでjavascriptが無効化されていた時代もあったが、今は復帰した模様

*2:そもそもそんなクソコード書いてんじゃねえよ、と言う突っ込みは間に合っておりますのでご遠慮申し上げます

*3:Webで読み込むときにより早く読めるようにする処理。PDFの中には全部読み込んでからではないと表示できない奴と、最初のページから読み込み順に順番に表示できるものがあるが、順番に表示できるものがストリーム化が施されている。Adobe純正のAcrobatで作るとデフォルトではストリーム化がされるが、他の作成ソフトではこれができないことがあって結構な差だったりする

*4:オーナーパスワードを忘れただけならば、上のコマンドのパスワードにユーザーパスワードを入れるとリカバリが可能ではある。ユーザーパスワードは設定なし、オーナーパスワードだけを忘れたケースならば、--password=は省略してもリカバリが可能。両方忘れるともうqpdfではリカバリ不能

2016年06月01日 (水曜日)

[]LinuxL2TP IPSECのクライアントにしている時に、「pluto is not running」で接続ができなくなった場合の対処方法 LinuxをL2TP IPSECのクライアントにしている時に、「pluto is not running」で接続ができなくなった場合の対処方法 - 高森太郎のノート を含むブックマーク はてなブックマーク - LinuxをL2TP IPSECのクライアントにしている時に、「pluto is not running」で接続ができなくなった場合の対処方法 - 高森太郎のノート

Cent OSをアップデートした直後、いつものようにL2TP,IPSecVPNに接続しようとしたら「pluto is not running (no "/var/run/pluto/pluto.ctl") 」とか出て接続ができなくなった。

原因と対処

原因は簡単で、必要なサービスの自動起動が解除されていて、起動していなかったから。

service xl2tpd start
service ipsec start

として、サービスを起動してやれば接続できるようになる。

chkconfig xl2tpd on
chkconfig ipsec on

とやれば自動起動もされるようになる。

経緯

何か設定が壊れて起動できないのではないか、と散々焦ったが、単純な理由だった。

とりあえずお茶でも飲んでから冷静に対処した方が良い。

2016年05月16日 (月曜日)

[]Firefoxではてなの各種アドオンが提供するてなブックマークの追加ボタンが動かなくなった場合の対処方法 Firefoxではてなの各種アドオンが提供するてなブックマークの追加ボタンが動かなくなった場合の対処方法 - 高森太郎のノート を含むブックマーク はてなブックマーク - Firefoxではてなの各種アドオンが提供するてなブックマークの追加ボタンが動かなくなった場合の対処方法 - 高森太郎のノート

現象

Firefoxでははてなツールバーアドオン、はてなブックマークツールバーのアドオンのボタンが正常に動作しなくなった。ブックマークされた数なども表示されず、ボタンを押しても動作しない。押しても無反応。

はてなツールバーアドオンのボタンも、はてなブックマークツールバーアドオンのボタンもどちらもおかしい。そして、さらにはブックマークするためのブックマークレットの挙動もなんだかおかしい。

原因

はてなツールバーとはてなブックマークツールバーを両方インストールしており、はてなブックマークツールバーやFirefox本体を更新すると、こうなったらしい。

はてなツールバーだけでなく、ブックマークツールバーの方もおかしくなる。

対処方法

はてなツールバーをアンインストールする。

はてなツールバーはすでに新規開発・提供が終了しているので

http://hatena.g.hatena.ne.jp/hatena/20160308/1457420910

もう更新されることはない。どうせ動かないので消すしかないと思われる。

なお、はてなブックマークのアドオンは引き続き開発続行だそうなのでこちらは使える。

2016年05月07日 (土曜日)

[][][]HP Z800 Workstation をWindows 7からWindows 10にアップグレードするには HP Z800 Workstation をWindows 7からWindows 10にアップグレードするには - 高森太郎のノート を含むブックマーク はてなブックマーク - HP Z800 Workstation をWindows 7からWindows 10にアップグレードするには - 高森太郎のノート

結論から書くと、Z800は発売が2009年、販売終了が2012年というモデルで、すでに販売終了後5年以上立っていることもあり、HPのWindows 10以降のための公式サポートはない。

だが、使われている部品はPC向けと言うよりもサーバの板構成に近い。ドライバを最新にしておき、やばそうなアプリケーションを消しておけば上手くいくと思われる。

以下詳細。

1回目のチャレンジ

何も考えずにそのまんまアップデートをかけたところ、一見順調にいくかと思ったが2目の再起動の後、32%のシステムとドライバをインストールしてますの部分でアップデートが止まり24時間たっても進まないという自体に。

仕方が無いので電源を切ったところきちんと7に戻った。

そこで、基本に忠実に行う事にした。

2回目を行う前にやったこと。

問題になりそうなアプリケーションを削除

問題になりそうなのは、仮想ドライバを組み込んで動作するようなソフトである。典型的には

  • VirtualBOXVMwareなどの仮想マシン(これにはXPモードも含まれる)
  • 仮想CD-ROMソフト
  • ウイルス対策ソフトなどセキュリティソフト
  • 特定のUSB機器を高速化する系のソフト(ターボUSBとか)
  • リモート操作用のソフト(HPのワークステーションだと HP Remote Graphics Senderや、TeamViewerなど)

が該当する。どれもあとから入れればいいのでいったん削除。

ドライバやファームウエアをアップデート

HPの公式サイトにあるもので、バージョンが古いものは片っ端からアップデートした。

さらに、GPU(Quadoro 6000)についてはNVIDIAのサイトから直接落としてきたものを適用した。

その中で特に気になったのは、何故かBIOSが今年の2月というタイミングで最新版の3.60がリリースされている。その前のバージョンが出たのが2014年と書かれているので、3年ぶりのアップデート。リリースノートには書かれていないが、Windows 10アップデートが実施されているタイミングのアップデートということで大変クサい感じが有り、逃さずにアップデート*1。またグラフィックスカードのBIOSもアップデートした。

周辺機器を外せるだけ外す

そんなこともやってなかったのかよと言われそうだが念のため。内蔵のものはそのままとした。

またアンインストールした後には、ユーティリティソフトなどもアンインストールした。

2回目のチャレンジ

あっさりと成功した。

再起動した後では、NVIDIAのドライバがバージョンがWindows 10付属のものと思われるバージョンに差し替えられて古くなっていたのでこれを最新版に更新した。今のところ安定して稼働中。

後付けしているUSB3.0はWin7の頃はイマイチ不安定だったのだが、快調に動くようになるなど、よさげである。

[]HP Remote Graphics ReceiverをインストールしたらUSB機器が認識しなくなった場合の対処方法 HP Remote Graphics ReceiverをインストールしたらUSB機器が認識しなくなった場合の対処方法 - 高森太郎のノート を含むブックマーク はてなブックマーク - HP Remote Graphics ReceiverをインストールしたらUSB機器が認識しなくなった場合の対処方法 - 高森太郎のノート

HPのZワークステーションで只で使えるHP Remote Graphics Receiverは非常に便利で高性能でありがたい。当然レシーバー(遠隔操作する側のクライアントソフト)は無料である。

所が、一部のタブレットPCにインストールすると相性の問題か何かわからないが、USBが一切認識されなくなる現象が発生する。この場合だとリモートUSB機能も動作しない。

こういった場合の対処方法としては、インストールの時にTypicalではなくCustomにして最初からリモートUSB機能をインストールしないように明示的にインストールすると問題無く使える。

なお、HP RGSの特徴としては、非常に高画質で低遅延という所が上げられる。さらに、独自のグラフィックスドライバでバイパスするので、グラボにモニターやEDIDエミュレータなどを接続しなくても3D グラフィックスが有効にできるという特徴がある。と言う所で、3D CADなどクリティカルな用途のリモート作業などが可能であり、大変便利である。

一方でTeamViewerなどのようにセンターサーバがないので*2NAT越え、FW声は自分で設定する必要がある。

なお、何故か日本のHPはあまり宣伝しておらず、HP Zワークステーション以外で使いたいからと有償ライセンスを買うにはHPの営業に連絡する必要がありそこはちょっと面倒くさい。日本HPもしっかり宣伝すればいいと思う。せめてダイレクトプラスでお手軽にクレカ決済できる様にしてほしい。

*1:ここら辺がHPのワークステーションの良いところだと思う。とっくにサポートが終わった古い機種でも忘れた頃に地味にBIOSがアップデートされているのはこれで3回目

*2:エンタープライズ向けでそれに相当する自社運用のソフトはある模様

2016年04月19日 (火曜日)

[][]3D CADメーカ純正の無料で使えるビューアまとめ2016年版 3D CADメーカ純正の無料で使えるビューアまとめ2016年版 - 高森太郎のノート を含むブックマーク はてなブックマーク - 3D CADメーカ純正の無料で使えるビューアまとめ2016年版 - 高森太郎のノート

結構アクセスが多いコンテンツとして、3D CADの無料ビューアまとめがあるが、情報が若干古いので更新する。

3D CADが浸透してきたとはいえ、まだまだライセンスは高い。

関係先が、自分の所のCADとは互換性のないファイル形式でデータを送られたりして、「申し訳ありませんが、弊社ではこちらの形式のデータを開くことができません。大変お手数をおかけいたしますが、STEPファイル等中間ファイル形式で送っていただけないでしょうか。よろしくお願いいたします。」*1等とメールを書いて反応待ちになっているものの、とりあえず頭作りに今すぐ形だけでもみたい。

そんなときには、ごく一部のメーカであるが、3D CADメーカが無料で使えるビューアを出しているので、それらを利用すると良い。(ただ一部完全に動かない機能がある点に注意)

あんまりまとめた記事が無いのでまとめてみる。

これ以外にご存じの方いらしたら教えてください。

Solidworks

eDrawings Viewer 2015以降で観覧が可能。

(昔はSlidworks Viewer と言う物があったが統合された)

以下のページからダウンロードできる。

http://www.solidworks.com/sw/support/downloads.htm

ここから「Free CAD Tools」のタブからダウンロードできる。

また、Solidworks Explorerと言うこれにさらにファイラーが組み合わさったような物もダウンロードできる。

なお、eDrawings Viewerは他のCAD型式(Creoとか)もある程度読めるという事になっているが、化けることもあるし、いずれもそれぞれ専門の無償ビューアがあるものばかりであるし、特筆するほど使いやすいわけでもなく、あまりあてにしない方が良い。

Cero Prametric(Pro/Engineer)

Cero View Express(ProductView Express)と言う物がある。

以下のページからダウンロードできる。

http://ja.ptc.com/product/creo/visualization/view-mcad/extension/express

Creo PrametricやPro/Eのデータだけでは無く、DXF等のデータも一部見られる。

本来はCreo View形式のビューアであり、Creo Prametricから「PVZ」形式で出力したものも読むことが出来る。これを利用して、Creo Elemnts/Direct Modeling(旧のCoCreate Modering)からPVZで出力したものも見ることが出来る。

が、Modelingデータそのものは読めない。

ちなみにCreo View Liteと言う有償版のビューアも存在する。510ドルでダウンロード販売

http://store.ptc.com/store/ptc/en_US/pd/ThemeID.21925700/productID.120361500

で購入ができる。これを使うとSTEPファイルも読むことができ、ここに、さらに1020ドルを払ってCreo View MCADと言う上位版にすると、STEPデータでエクスポートもできる。これがおそらく一番安いCreo ファイルの汎用ファイルへの変換経路だと思われる。

Autodesk Inventor

Inoventor Viewと言う物がある。

以下のページからダウンロードできる。

http://www.autodesk.com/inventorview

SpaceClaim

SpaceClaim Viewerと言う物がある。

以下のページからダウンロードできる。

http://www.spaceclaim.com/ja/Products/Addons/SpaceClaim_Viewer.aspx


ビューアが現時点で存在しないっぽいもの

CATIA
さすが王様、である、と言うべきか、無い。ただ観覧だけの形式(3D XML)等はあるにはあるので、そちらを使えと言うことだろうか。ただあまり使われてない感があるのであまりお目にかかれない。出力する側に依頼する必要がある。
3D XMLプレイヤーは「 http://www.3ds.com/jp/products/3dvia/3d-xml/1/ 」からダウンロードできる。
NX(Unigraphics,I-deas)
見当たらない。ここは軽量フォーマット「JT」の総元締めであるので、JTで出力して読め、と言う事だろうか。JTのViewerソフトは無償でダウンロードが可能だが、出力する側に依頼してもらう必要がある。ただ、あまりJT自体お目にかかれない。汎用だISOだと言っているわりには無償で出力できるソフトが少なすぎるというか、やたらとISOあいえすおー煽る一方で、参加メンバーがほぼお前んとこの客だけじゃねーかと言うか、イマイチ普及させる気があるのかよく分からない感がある…。
Cero Elements/Direct Modeling(CoCreate Modeling)
ありそうな物だが何故か無い。ただソフトウエアに無償で使えるビューア形式で出力する機能がついているので、それを使えという事だろうか。一つ目がCreo Veiw形式(PVZ)で、これは前掲したCreo Veiw Expressで開くことが出来る。もう一つはeDrawings形式でも出す事が出来る。ただこれだと相手にその形式で出してもらわわなければならない。なお、Modeling Expressと言う機能制限無料版が存在するが、製品版のデータを見ることはできないのでビューアとしては使えない。
ケーラム
I-CAD/SX
どちらも日本製なのだが、無い。シェアが低いのにビューアが無いとはどういうことなんだろう。ググるとヒットするツールキットでは観覧はできないようだ。

実はあるよ!と言う話だったら教えてください。

汎用フォーマットSTEP/IGES等が届いたが3D CADがない時は?

とりあえず3D CADがないのだが、どういう形状かを感覚的につかむために3次元データを見ながら検討したい、と言ったときは、FreeCADと言う物がある。これはオープンソースのフリーの3D CADであり、相当複雑な部品でも開くことができるので、とりあえずこれで開いてみるのがよい。

この場合「STEP形式でください。無理ならIGES,それでも無理ならSTLでください」とお願いするのがよい。

なおFreeCADについて詳しくは本ページの「FreeCAD」のキーワードに書いてあるのでそちらも必要に応じてどうぞ。(日本OpenCAE学会の協力により、日本語での運用性が良くなってきている。最近は本も出た。感謝)

万能のビューアは無いのか?

フリーではそんな物は見たことは無い。また、PLMソリューションなどに付属するビューアは基本的に数十万円という単位の価格設定になっていて、なかなか購入できない。さらには大抵取り込めるCADが指定されていて、どれかに対応する度に何十万、何十万としつこく金を取られる。どれでも見れるという物はあまりない。

そんな中で、比較的良いのが3D PDF Converterである。

以前はAdobeがつくって販売していたが、現在はそこからスピンオフした企業が作っている。昔は個人輸入で海外から買う必要があったが、現在は日本の企業が総代理店をしており、以下のページから購入ができるようになった。

http://www.3dpdf.jp/

必ずAdobe Acrobat のProfessional版が必要になるため、費用は14万円ほどかかるのだが、主要CADに対応した汎用のビューアソフトとしては破格の安さだと思われる。

また、3D PDFは最近のまともなCADなら無償で出力が出来るようになっている事が多い。例えば、Creo Prametricや、Solidworks、Inoventorなどは追加オプション等は不要で出す事ができるよう。なのでとりあえず見るだけなら3D PDFでくれ、とリクエストするのもよいかもしれない。AndroidiOS向けの観覧アプリもある。

昔はこの仲間にeDrawingsというのがあったのだが、ダッソーシステムズ社にすっかり買い殺されている感がありあまりぱっとしない。また、今後に期待と言うとWebGL系の技術がある。一時はずいぶん研究されていたが、どうも最近限界が見えてきたのか伸び悩んでいる感じがある。え?我らがニッポンが誇るXVLがあるだろうって?  いや、その、XVLについて、私が申し上げることができるのは「朽ち果てろ」以外には何もありません。こいつのおかげで日本中のCADオペレータがどんだけ苦労していることか。

今後について

将来的な話だと、STEPがAP242と言う規格を発行しており、今後はこれへの対応が進んでくるものと思われる。これは何かというと、簡単に言えば、製造系に必要な3D PMI(三次元上に書かれた注記やら寸法やら)なども含んだ情報を含んだSTEP形式であり、元々はBoeingやAirbus、Rolls-Royceなどが中心で航空機産業からスタートしたが、日本自動車工業会やドイツ自動車工業会なども参画しているため、今後ゆっくりとだが普及してくると思われる。

そうなればとりあえず各社形状は自前のCADでつくって、あとはSTEPで流通させると言うことになる…と、いいなぁと思う。ただ、まだこれに対応はされていない。

*1:本当は「おめーのとこのCADのネイティブファイルで何でもかんでも通じると思うなよ!あっけらかんの仕事してるんじゃねーよちったあスムーズに物事が進むように配慮しやがれ」と言いたいところであるが、大人なのでぐっとこらえて言わないのは当然である

kandenntikandennti2016/09/04 23:20はじめまして。 メーカー純正では無いものの主要な3DCADのネイティブデータを
開くことが可能なソフトです。(物によっては変換も可能)
http://kantoku.hatenablog.com/entry/2015/05/10/223521
http://kantoku.hatenablog.com/entry/2016/05/09/154920

TakamoriTarouTakamoriTarou2016/09/05 17:21情報道もありがとうございます。
主要な物が開けるという事でよければ、まず最も有名なのがeDrawingsで、仰るとおりいくつかありますね。

あるんですが、主に3D PMI(三次元上の公差情報・注記情報など)をきれいに開けると言う事を想定すると、公式ビューアじゃないとつらいなと言うのは思っています。
お客に「ビューアがタコで注記見逃しました」とか言うわけにもいかないので…。そこで公式ビューアがあれば、少なくとも自分で使っているCADで、公式ビューアと同じように開けているかという事が確認ができるので、わざわざ記事では純正にこだわっているわけ何です。

Y310Y3102016/09/20 11:23はじめまして。3D Viewer の今後ですが、VDI や クラウド版3D CAD なんかが
流行ると、必要性が無くなるのではないかと考えていますが、いかがでしょう?

TakamoriTarouTakamoriTarou2016/09/20 13:58Y310さん、コメント・ご意見ありがとうございます。
はじめまして、高森太郎でございます。

仰っている事は可能性は無くはないと思うのですが、VDIやクラウド版3D CADが可能ならすでに無料のビューアの必要性はないと思うので、あんまりその2つのキーワードで3D ビューアの必要性に関わることは無いのかなと思っています。

VDI(※1)を導入できたり、いわゆるサブスクリプションライセンスを含むエンタープライズ系のクラウド版3D CAD(※2)を導入できるような企業さんは、無料のビューアを探してきて使うとかケチな事せず、素直に有料のビューア買って欲しいと思います。まともな3D CADであれば、有料のビューアを売っています。

もし、クラウド版3D CADというのが、3Dプリンタに出せる程度で良い、と言う様な個人ユーザ~個人事業主程度をターゲットにしたようなもの(123何某的な)を想定されている場合、それで足りているなら問題ないと思いますが、こちらの話では関係先、お客さんなどからデータ送られてきたけどこれどうしよう、と言うシーンとなりますので、ちょっと違うかなと思います。(※3)

これが、大手のPDM/PLM付属のサプライヤマネージメントシステムへの相互乗り入れの事をさしているなら、その点では不要なのかも知れません。なぜならビューアがついている事がほとんどですので。でもこういった形でデータが流れてくるという例はあんまりないかな…。

個人的には、VDIやクラウドよりも、STEP AP242がどれだけ一般的になるかがキーではないかと思っています。STEP AP242が十分に安定して普及すれば、CADメーカ純正のビューアの必要性はなくなるのかな、と。でも未だにデータ要求でIGESのJAMA版(1992年策定)が出てくるようなレベルでもあり、いつになったら普及するのかは分かりません…。AP242も細々と改修されて続けているようですし…。

【注1】
現状はソフトだけでも最小で通常のサーバに加えてWindows Serverに1ユーザごとにRDS CAL(2万円程度)とWindows Enterprise(SAが生きているものに限るので年7千円)が通常のPC購入費に加えて必要であり、ここに3D CADで実績のあるXen等を導入するとその分のライセンスも必要になります。他、VDIなど遠隔環境での使用を禁ずるライセンス体系のソフト(CAEやCAMで多い)や、VDI環境ではユーザーライセンスがまた別途必要になるもの(例:MS Office)も結構あり、地味に費用が発生します。
さらにHWではまともな性能が出る仮想化基盤(Xeonの2ソケット+ストレージサーバ+バックアップ)は当然ですが、3D CADとなると対応した高価なGPU(AMDで50万~、多くのCADで認証があるNVIDIAでは85万~)が必要)や、低遅延で高可用性のネットワークインフラが必要になります。
そして、今までは分散していたものを集中化すると、この部分がクリティカルパスとなるので「安かろうまぁいいか」で構築して突然死ぬと業務としての運用に耐えません。
また、クライアントは従来のPCとほぼ同じものが必要になるので(場合によるとシンクライアントの方が通常の事務用PCよりお値段が高いと言う様な事も…)、これらは追加費用になります。
と言う訳で、自分がざっくりユーザー20人、アクティブ5ユーザで試算した時は、サーバ側で導入費700万円~、クライアントや構築費やネットワークインフラを入れて1000万円近く、年間保守・ライセンス関係費用だけで年50万円程度かかると言うことで、お金持ちの企業さんはいいね☆ と言う結論に至っています。

【注2】
いわゆるサブスクリプションライセンスにちょっとしたWebサービスをくっつけた程度のものをこう言い習わすことがある。日本型の中小企業での会計を適用すると、減価償却の関係などもあり、最低でも6年分割料金よりも年額が安くないとメリットがないのだが、多くのCADメーカではその費用を導入費の1/3~1/2程度に設定しており正直メリットがない。
全て費用として落とせるので税金対策にはなるので、儲かっていて大量に経費が使える企業以外では総支払額が単純に増えるだけ。大手であっても日本の製造業が取っている会計には馴染まないので、これらに全面移行するなんてのは正直勘弁して欲しいと思っている。
大量に契約する大手企業さんでは、従来型の保守費に毛が生えた程度の金額で導入されているという神話がまことしやかにささやかれていますが、真実は不明。

【注3】
今回のシーンに限らず、3D CADの実務的にはこういうCADから出されたデータをもらっても正直困るというか、勘弁して欲しいと思っています。業者は企業向けのCADのユーザと喰い合いにならないようにわざと機能を落としている節がある。Inventorが決してNXに追いつかないように、SolidWorksが決してCATIAの領域に踏み込まないように…。それが更に低レベルのところで行われているので、困ってしまいます。

Y310Y3102016/09/21 15:48高森様、詳細な解説有難うございました。
VDIの導入費用が予想以上に高額でした。これでは、中小企業まで広まりませんね。
クラウドに関しては、CATIAが月々3000円で使用できるサービスなんて構築できない
でしょうか?
後、3DPMIが保存できるJTや3DPDFが流行らないのは予想外です。
2次元の図面から離れられないのでしょうか?

TakamoriTarouTakamoriTarou2016/09/21 16:52コメントありがとうございます。

>CATIAが月々3000円で使用できるサービスなんて構築できないでしょうか?

3千円とかはさすがに厳しいと思います…。
例えば、CATIA v5で真面目に設計に使うにはHD2以上のパッケージが必要なんですが、これの保守・ライセンス費込みの年払い利用額は
http://www.cadjapan.com/products/3dcad/catia_v5/price.html
187万円で、一月あたり16万円ぐらいになります。期間が短いともっと取られます。
購入は400万+年間55万…。5年償却として12万弱…。
CATIAは王様なので特別としても、他のCADも1ライセンス百万に年額20万の保守からですから、ちょっと考えづらいかな、と…。
CATIA以外を選択しても、最低でもその10倍、月額3万円程度からになっちゃうんじゃないかなあ…。例えばAutoCADの最小ライセンス、LT版は一ヶ月5千円、Inventorで年額31万(月額2万5千円程度)ですね…(しかもこれはユーザーライセンスなので人数分必要)
一方、123Designの商用ライセンスは月額千円程度ですから、チープ革命が進行すればいける…かも知れません。

>3DPMIが保存できるJTや3DPDFが流行らないのは予想外です。

JTはSiemensが妙な囲い込みをやったせいでイマイチスタンダードになりきれない印象があります。独自に走りすぎて上手くいかないというような。NXは当然載ってきたのですが、PTCはあまり乗り気ではなく、ダッソーはほぼ無視という感じですし…。大規模なユーザも動きませんでした。
一方でSTEPはそもそもがボーイングが主導して、JAMA等も乗ってます。ダッソー、PTC、Siemensがそろい踏みですし、こっちならいける…様な気が…するといい…可能性が…微レ存、と言う感じです。

3D PDFはようやく最近代表的なコンバーターがSTEP AP242というか、ASME 14.41(3D PMIの規格です)に対応してきた所なのでこれからじゃないかと。ビューアが普及している事や、PDFのエコシステムに乗れるところでメリットはあると思います。

>2次元の図面から離れられないのでしょうか?

自分の答えとしては「中小企業でも3Dネイティブはやろうと思えばできるレベルになってきた」という感じです。ハードルは下がってます。

私の勝手な考えですが、CADによる設計、CAMによる製造はだいぶ3Dネイティブに対応してきていると思うのですが、設計の承認行為たる検図、CAMの後の製品検査などが3Dに対応したオペレーションになってないことが大きいと思っています。品質保証の問題ですね。例えば、得意先から来た図面は借用扱いで製品と一緒に戻す必要がある。そして、部品を検査したら複製した図面に寸法を書き込んで、品証の判子をおして図面と共に返す、と言う様なプロセスを電子的に置き換えるとすると…?
たぶん、CADの問題だけじゃなくて、PLMとかサプライヤマネージメントとか、もっとスコープを広げた概念もまとめてやらないと、と思います。商習慣にたいして、どういう答えをだすか。これがある企業の標準ではなくて、何か標準的な形で確立されれば一気に行くような。
これも色々と考案されつつありますし、今まで足りなかった要素が世の中のクラウドシステムの発展で揃いつつあります。

それから、そんなことは考えなくて済む新しい人たちからの圧力も当然ありますね。最近のデジタルマニュファクチャネイティブのファブレスメーカなんかそんな感じ。3D非接触スキャナにぶっ込んでデータくれればいいよ、みたいな。こっちからイノベーションが発生する可能性もあるかなと。

Y310Y3102016/09/23 15:45高森様、詳細な解説有難うございます。大変参考になります。
特に検図ですが、寸法を書き込んで、製品と一緒に戻すことが行われているとは、
驚きでした。
設計~製造までの各工程での情報は一方通行と思っておりました。
最近では、ダッソーの3DEXPERIENCEのように、設計~製造~メンテ間の同一
プラットフォーム化の話を良く聞きますが、まさに検図のような作業は
クラウド上で行えるようになるかもしれませんね。
後、JTは、確かにシーメンスの飼い殺し状態になっていると感じています。
シーメンスのPDM戦略にはJTをもっと前面に押し出してもよい感じがしますが...

TakamoriTarouTakamoriTarou2016/10/04 14:13Y310さま
コメントありがとうございます。
検査の時、寸法書き込んで戻すというのは、業界によるかも知れません…。
ただ、設計製造までの各工程で情報が一方通行というのは、普通はあまりないかなと思います。たぶん、中小中堅企業なら分業がすすんでないので、なおさら、じゃないかなああと。

JTについては、完全に無責任な感想なんですが、STEP AP242シリーズの目処が立ったところで、JTだけ押すんじゃなくて、両刀でやるつもりなんだと思って見ています。で、最近の消極的な感じは、もうメンテナンスフェイズに入ってる感じなんじゃないかなあと…。日本だと同等のポジションにはXVLがいると思うんですが、これよりはだいぶマシなのは間違いがないとは思っています。

KYKY2017/01/27 15:32高森様
コメントでは無く質問なのですが、この手のツールはDXFがインポート可能と有るのですが、DXFだとインポート後にかなり手作業が必要にあると思うのですが、ODB++などをインポートする方法はあるかご存知でしたら教えて下さい。

TakamoriTarouTakamoriTarou2017/01/27 21:30KYさまこんにちは。
コメントありがとうございます。

ODB++と言う事は電気系CAD(ECAD)のフォーマットですね。
私は基本メカ系であり、そちらには詳しくないのですが、ODB++は推進団体がビューアを無償配布しているようです。
http://www.odb-sa.com/resources/odb-viewer/
ユーザー登録などが必要なようですが、サンプルデータの読み込みはできました。
また比較的安価なViewerというと、Creo View Lite(米DLショップで510ドル)が読めるようです。
(ただしLite版だとODB Viewerとあんまりかわらない、ような…?)
また、ECADの世界はViewerという訳ではありませんが、比較的安価なものも出回っているようなので、Viewerというくくりに捕らわれず探す方が観覧する方法は多いかも知れません。

なお、メカCADにこの手の電気CADのデータを意味まで含めてきちんと読み取るには、通常は基本パックには含まれず、オプション料金が必要(エレメカ設計モジュール)な場合がほとんどです。
しかし、メンター・グラフィックスなど、グローバルスタンダード系の最近の基盤設計では、基盤設計ソフト側にMCAD向けに何らかのファイルを出力する機能がある場合が多いようなので、そちらに依頼する方がローコストで済むかも知れません。
また、もちろん、アートワーク設計などで情報をきちんと入れている場合に限る、と言う話もあります。今でもほとんどの場合、基盤設計・アートワーク設計ではMCAD側が欲しい情報は入れないのがほとんどなので、実際にはなかなか厳しいような気もします。

答えになってないかもしれませんが、参考になりましたら幸いです。

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